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2023.07/09(Sun)

『FINAL FANTASY XVI(FF16)』をクリアした話

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人生ではじめてFFを発売日に買ってクリアしました。
FFのナンバリングでやったことあるのは15だけ。その15は今年2月頃に、PS Plusかなにかのフリープレイのやつを突然思い立ってやった。それだけ。
ほんでFF16。なんとなしにやった体験版がむちゃくちゃおもしれぇ!となり、その翌日即予約。そんな勢いが生まれるくらい、体験版の衝撃と面白さが凄かった。

そんなFF16をクリアしたので所感色々。
この先ネタバレしかないのでご注意を。

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2023.03/14(Tue)

最近気になったお漫画はこれです 不定期便 1通目

タイトル通りの試み、初投稿です。
R氏だよ。

最近読んでよさげだった/先がちょっと気になったお漫画をポイポイと一行くらいの簡単な紹介を添えて置いていくやつです。
いつも年末に書いているレベルのものではなく、その前段階というか、「これちょっと気になるな」「もうちょっと読んでみようかな」と思ったものをとりあえず羅列するだけのもの。
ちゃんとした(ちゃんとしてるか?)のはいつも通り(やれたら)年末にまとめます。

読んだり読まなかったりの波が非常に大きいので、1シーズンに1回とかでなく、超絶不定期、なんならもう今後無い可能性もあるけれど、ちょっとやってみるかと思ったのでとりあえずやってみる感じで。

以降、記事内に出てくるリンクにはすべてアフィリエイト等は無いので、気になったら気軽に反射でポチポチしていこう。

( -v-)...INDEX...
01. 令和のダラさん
02. この復讐にギャルはいらない
03. 大正忌憚魔女
04. 破滅の恋人
05. 迷宮の王
06. 魔王が田舎に嫁いだら
07. 生きてるうちに推してくれ
08. 夜な夜な夜な
09. スティアの魔女
10. ダーウィンクラブ
11. 偽者協会
12. 宇宙の音楽



01. 令和のダラさん
令和のダラさん

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

世にも恐ろしい謎多き怪異と、それに遭遇してしまったきょうだいの──全く怖くない、オカルトコメディ令和最新版。設定やキャラクターバランスがよく、テンポの良さもあいまってとても楽しい。


02. この復讐にギャルはいらない
この復讐にギャルはいらない

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

陰キャ殺し屋と陽キャギャルの疑心暗鬼ラブコメ。元殺し屋だったり両親を殺されたという背景すらも、陽キャギャルがいれば非常にゆるく、かわいく、楽しいものになってしまう。癖になる面白さ。


03. 大正忌憚魔女
大正忌憚魔女

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

大正時代の日本で暮らす、小さくて孤独な魔女の話。異邦人へのあたりの強い世界だが、健気でかわいい姿をみると応援したくなる。


04. 破滅の恋人
破滅の恋人

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

その女は幽霊か、魔女か。少女は幽霊屋敷と噂される場所でそこに住む謎の美女と出会い、引き寄せられていく。まだまだこれから動き出す物語。


05. 迷宮の王
迷宮の王

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

地下迷宮で生き、冒険者に倒されればリスポーンする──そんな名もなきただのエネミーの一体で"あった"ミノタウロス。それが掟を超越し、成長し、脅威と化していく。そんな様子を、あくまでも中立的な目線で描く、一匹の王にまつわる闘争の物語。


06. 魔王が田舎に嫁いだら
魔王が田舎に嫁いだら

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

じわじわと過疎化が進む、そんな田舎で小学校の先生をする主人公。彼はひょんなことから、物事が滅びゆく様や過程を愛する魔王と結婚することに。そんな主人公と魔王の田舎生活ラブコメ。魔王くっそかわいい。


07. 生きてるうちに推してくれ
生きてるうちに推してくれ

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

霊感が強いどころじゃない崖っぷち地下アイドルの彼女を推してくれるのはいつも霊ばかり。当然握手会等の成果も奮わず、クビ目前の状態に。そこへ現れるは霊感ゼロだが退魔力は凄まじい生臭坊主。そんなふたりのオカルトコメディー。


08. 夜な夜な夜な
夜な夜な夜な

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

ダークな箱根を舞台に、美術品の窃盗に手を染める腐りきった警察と盗まれたものを警察から盗み戻す正義の怪盗団という逆転した立場の攻防を描くピカレスクロマン。いまはまだ舞台やキャラクター紹介等、物語の導入部分。2巻以降で繰り広げられるであろう激戦に期待。


09. スティアの魔女
スティアの魔女

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

大河のほとりにて渡し船の渡し守として働く少女の日常を描くファンタジー。ですが、表紙とキャラクターの雰囲気で油断することなかれ。この世界、思った以上に穏やかではない。


10. ダーウィンクラブ
ダーウィンクラブ

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

貧富や人種等、様々な格差が広がる社会を舞台に、現実世界で言ういわゆるGAFA的企業が組織的犯罪により狙われる。そんな組織に父親を殺された主人公が組織を追い詰めるクライムサスペンス。主人公にちょっといろいろな意味で癖があるが、そこを飲み込めれば楽しめる。


11. 偽者協会
偽物協会

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

不安を感じると頭以外が毛布になってしまう女の子が主人公。世の"本物(普通)"から外れてしまったモノが集まる「偽物教会」。そんな"偽物"たちと会長が繰り広げる優しいほのぼのコメディー。


12. 宇宙の音楽
宇宙の音楽

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

プロのトランペット奏者を父に持つ、吹奏楽を愛するが喘息を患っている少年が新たな夢を見つけ、追いかける青春ストーリー。第1話でかなり強く引き込まれた。まだ単行本も出ていないが、今後が楽しみな一作。



ひとまずこのくらいで。
今年入って読んだ30作くらいのうち約半分が良さげヒットをしているので、今年はアツいかもしれない。
またなにかえぇやつがあって時間他があったら書きたい。
そんな感じで。


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2022.12/27(Tue)

このお漫画めっちゃよかったよ2022special

待たせたな。
今年もグッドお漫画フェスのお時間です。
R氏だよ。

今年読んだお漫画で「あーこれめっちゃいい」ってなったやつをフンフンと置いていくよ、の2022年specialバージョンです。
気づいたら3年目、3回目です。
やったね。

いまからでも手を伸ばしやすいよう、なるべく発行巻数が少ない作品を選んだよ。
2022年版と言っても、2022年に連載開始・第1巻が発売したものだけというわけではなく、2022年に新しく読んだ・積みを崩したなかでよかったものを選んでるよ。
掲載順に意味はない……けれど、ある程度ジャンルや雰囲気で固めて並べてはあるよ。

以降、記事内に出てくるリンクにはすべてアフィリエイト等は無いので、気になったら気軽に反射でポチポチしていこう。
※ Kindle以外のストアリンクはお手数ですが、各自検索のうえお探しください。

・前のやつ
2021年版:このお漫画めっちゃよかったよ2021special
2020年版:このお漫画めっちゃよかったよ2020special


( -v-)...INDEX...
01. フールナイト
02. あおのたつき
03. 煩悩☆西遊記
04. 税金で買った本
05. 妖精のおきゃくさま
06. ブレス
07. ひかるイン・ザ・ライト!
08. 誰何 Suika
09. 薫る花は凛と咲く
10. 恋と千里眼と青二才
11. ぷにるはかわいいスライム
12. 異世界猫と不機嫌な魔女
13. 廃バスに住む
14. 鍋に銃弾を受けながら




数が多いので簡潔に。


■ フールナイト

フールナイト

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「ビッグコミックスペリオール」にて連載中。
現在第5巻まで発売中。作者は安田佳澄さん。

ぶ厚い雲に陽の光を遮られた数百年後の未来の地球。
ほとんどの植物が枯れ、酸素も薄くなった、冬と夜ばかりが繰り返されるこの世界で人々は「人を植物に変える技術」を開発。
光も酸素も薄い、先の見えない絶望のなかで人として生きて死ぬか、それとも人であることを辞め、苦しみを捨てて植物として新たな世界を生きるか……そんな世界と人々の物語。

前述の後者を選択した、かつて人であった植物が発する"声"を聞くことができる特殊な力を持つ主人公がその能力を買われ、「人を植物に変える技術」を扱う組織・施設の一員となり、様々なケースやそれを起因とする事件に巻き込まれていきます。
世界観や国の制度と国民の対立、生きるのに必須なものが不足した状況、貧困等など……かなり重苦しい設定や雰囲気が盛りだくさんですが、ストーリーがとにかくおもしろく、ぐいぐい読み進められます。かなり現実的な終末世界で、もがきながら生きようとする人々の様子がリアルに、かつ漫画的にもおもしろく描かれています。
今年イチ「とんでもねぇ新人が出てきた」と思わされた、もっと大きな話題になってほしい作品。ぜひ読んでほしい。


■ あおのたつき

あおのたつき

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「マンガボックス」にて連載中。
作者は安達智さん。
電子書籍版(現在第9巻まで)と紙のコミックス版(現在第7巻まで)で巻数が異なるので、特にオンラインで購入する際はよく見て気をつけてください。

江戸最大の遊郭、吉原。
生者と死者の情念が渦巻くこの街で売れっ子の遊女だった"あお"は、気がつくと見知らぬ神社に迷い込んでいた。
その社は様々な過去を背負った、霊験のご利益を求める者のみが辿り着く、浮世と冥土の狭間、『鎮守の社』。
そんな魂を導き、救うために、宮司の楽丸とともに、"あお"は数多の人生を紐解いていく。
それが、"あお"のたつき(生計)。

吉原や遊女、浮世と冥土の狭間といったキーワードから結構重苦しいダークな作品かと思われるかもしれませんが、たしかに出てくるわだかまりは重いものが多いけれども、そういったものはあまり感じられない。
吉原があった時代の綺羅びやかな空気感や情景、それに対して暗く苦しい部分、その両方を漫画的おもしろさに落とし込んでいます。
古き日本の風景描写の描き込みや、モノに合わせて変わる画風、ふきだまる負の情念の描写等、読んでいて視覚的にも隅々までとてもおもしろい。それでいて全体的にわりとポップめな作風ですが、江戸時代に実在した人物の話なんかも少し出てくる等、様々な時代考証等もしっかりしていて、次はどんな話だろうとワクワクしながら楽しめます。

ぜひともお手にとっていただきたい。


■ 煩悩☆西遊記

煩悩☆西遊記

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「サンデーGX」にて連載中。
現在第5巻まで発売中。作者はクリスタルな洋介さん。

孫悟空・猪八戒・沙悟浄をお共に、真の救済が記されてる経典を得るため天竺を目指す三蔵法師。
その道程で三蔵法師に次々と……ドスケベな試練が襲いかかる!!!!!
仏の道に生きる三蔵法師にとって、貞操を失うということはそれ即ち死を意味する。
三蔵法師は降り注ぐドスケベ試練に負けず、煩悩に打ち克ち、貞操を守り抜けるのか????!?!?!?!?

……。
……?
はい、見ての通り『西遊記』ベースの作品です。どう見ても『西遊記』です。
ドスケベな漫画ではあるのですが、正直これむちゃくちゃおもしろい。
エロ漫画では決してないです。これは強く言いたい。
男子中学生が大喜びしそうな怒涛のスケベ展開が次々起こり、煩悩まみれの三蔵法師はいともたやすく射……発狂寸前に追い詰められますが、その過程や結果に原作『西遊記』へのパロディやリスペクトが多々あり、それがかじった程度ではなくかなりしっかりしています。
読み進めていくとどんどんわかっていくのですが、作者の『西遊記』への理解度がやばい。
恐ろしいまでに知り尽くしてるからこそ描ける内容だと感動すら覚える。

『西遊記』をベースにした作品ってどうにも最後まで熱が続かないというか、残念な感じになりがちな気がするのですが、これは最後までしっかりスケベで哲学的にも原作的にも楽しめそうな予感が初めてしています。

『西遊記』へのリスペクトと理解がとてつもないのは間違いないのですが、ちょいエロ作品であることには変わりないので、その手のものに抵抗がなければぜひ読んでみてほしい。
ふざけているように見えて、実はかなり高度な次元でまとまり、考え込まれた作品です。


■ 税金で買った本

税金で買った本

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「ヤングマガジン」にて連載中。
現在第5巻まで発売中。原作はずいのさん、漫画は系山冏さん。

図書館のお仕事系漫画。

ヤンキー・石平くんは小学生ぶりに訪れた図書館で、10年前借りた本をまだ返却していないことを指摘される。その指摘をきっかけに図書館に通うようになり、図書館で働く人々と触れ合ううちに通うどころか働くことになる。

図書館のわりと突っ込んだ裏側がいろいろと見えてくる。「そうなんだ」っていう図書館にある本の取り扱いが出てきたりと、地味に勉強になる。
作者やその友人らの体験談なんかも本編やTIPS等に組み込まれているので、図書館のお仕事がコミカルに描かれてはいるけれど、その大変さが伝わってくる。
どこにでもクソ客はおるんやなぁ……(それはそう)
それはそれとして人間ドラマ的な部分もしっかりおもしろくておすすめ。

去年のまとめを書いた直後に読んで、これはいいなぁと思ってからちょうど一年くらいが経過しましたが、以降の続刊でもその良さは衰えず。ぜひどうぞ。


■ 妖精のおきゃくさま

妖精のおきゃくさま

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「Webアクション」にて連載されていました。
もしかしたら今後も不定期連載あるのかも?
全2巻で完結済み。作者は脇田茜さん。

ちょっと変わったお仕事系漫画。

洋服やアクセサリーの製造・販売業を営む主人公の前に、不思議な妖精が現れる。
妖精はアサガオを手に、「このお花で洋服を作ってほしい」とお願いし、ふたりで妖精用サイズの洋服を作ることから、綺麗で華やかな洋服をめぐる、人間と妖精の心温まる交流の日々が始まるお話。

1巻完結型で、1冊毎にお話としてはまとまっています。
妖精さん周辺の描写をメインに主人公と妖精さんの関係を、2巻では妖精さんが主人公だけでなく外の世界の人間(子ども)と出会い、触れ合うことで広がる世界を中心に物語が描かれています。心理描写はもちろん、服飾の細かい描写もとても繊細で、とても優しい作品に仕上がっています。
どちらの巻でも妖精さんが健気でまっすぐでとてもかわいらしい。
暖かい気持ちになれるおすすめの一作。


■ ブレス

ブレス

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「少年マガジンエッジ」にて連載中。
現在第2巻まで発売中。作者は園山ゆきさん。

メイクが好きでメイクアップアーティストになる夢を持っていた元モデルの男子高校生・アイア。彼は同じクラスの、自分に自信がなく引っ込み思案な冴えない女子高生・炭谷純とともに学園祭のコンテストに出場することに。周囲は当然、アイアにモデルを期待するが、その役割を入れ替え、普段クラスでは見せない純の魅力をメイクで引き出し学園祭の舞台へ挑みます。それをキッカケにそれぞれのかつての夢や未来に向かっていく、服飾の世界を舞台にした青春物語。

それぞれ秘めたる想いや情熱はたしかにあれど一人では諦めていたものを、他の誰かとの出会いが変えていく。その姿に力をもらえる、とても熱量の籠もった作品です。
コンプレックスすら武器に変え、マイナス同士をかけ合わせてプラスにするタイプ。メイクというなかなか珍しい題材ですが、いろいろな舞台、世界、人に出会い、多くを目の当たりにすることで切磋琢磨していく様子が力強く描かれており、全く知らない分野でもすんなり読めると思います。

まだまだこれから、この先の展開が楽しみな一作です。


■ ひかるイン・ザ・ライト!

ひかるイン・ザ・ライト!

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「漫画アクション」にて連載されていました。
全4巻で完結済み。作者は松田舞さん。

アイドルを目指すオーディション・サバイバル、ここに開幕!

銭湯を営む家庭に生まれたごくごく普通の女の子・荻野ひかる。彼女はいつも銭湯を掃除しながら、モップ片手に歌うことが大好きな中学三年生。そんな彼女を中心に、有名な大所帯グループでアイドルをしている友人であり幼馴染の西川蘭、世界的プロデューサーのM・葉山をキーに、一大オーディション「ガールズ・イン・ザ・ライト」が始まり、アイドルとしてデビューするまでの物語。

声量がずば抜けて大きい以外は特に秀でた部分はないけれども、彼女の情熱や夢に向かって努力するその様子の描写がうまく、またテンポがとにかくよく、気持ちよくライトに読めます。
現実でアイドル戦国時代と言われた時代のその先。ごく近代のアイドルとそれを目指す人々の姿を描いたような、そんな作品。
よくある(?)ドロドロした闇や業界に焦点を合わせたような内容ではなく、その名の通り、光のなかで輝く、目を閉じてもまぶたの裏に残るひかる存在が主となる原石発掘タイプの、オーソドックスなアイドル作品です。


■ 誰何 Suika

誰何 Suika

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「COMICリュウ」にて連載中。
現在第1巻が発売中。作者はつばなさん。

待望の最新作もやっぱり狂っていた(安心)

「告白に失敗したら存在が消える」という謎の怪現象が若者の間で大流行。むっちゃモテる主人公のあやかちゃんは今日も告白をお断りし、無事男子を消滅させてしまう。怪奇現象が起因となって起きていることは、ほんわかしていますが実のところ死に近い。でも周りは「あーあまたやっちゃった」くらいの感想。この作品ではそんなことはあくまで日常の範囲内。

そんな怪現象解決のカギを握るのは、「自分がアイドルになって、推してもらうこと」。その理由は作中にあります。紆余曲折というほどのことはないけれど、アイドル部を設立し、5人の女の子たちはアイドルを目指して、やれるだけのことをやって頑張る!
そんな、かわいさとポップさで隠しきれない狂気に満ち溢れたアイドルモノです。正直この先どうなるのか全くわからない。

だって、つばな作品だもの。
これぞ、つばな作品。

PO!


■ 薫る花は凛と咲く

薫る花は凛と咲く

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「マガジンポケット」にて連載中。
現在第5巻まで発売中。作者は三香見サカさん。
年明けすぐ(2023年1月6日)に第6巻が出ます。

バカが集まる底辺男子校・千鳥高校と、由緒正しきお嬢様校・桔梗女子。隣接するこの二つの高校に通う、強面で物静かな千鳥高校の紬凛太郎と、凛太郎の実家のケーキ屋手伝い中にお客として来ていた桔梗女子の和栗薫子。そんな、近くて遠い二人が織りなす青春学園物語。

千鳥側の主人公は特別ものすごいヤンキーだったり、対する桔梗側の主人公は超絶高嶺の花なお嬢様……というわけでは全くなく、いい意味で双方タイプは違えど、とても素朴。そんななんでもない、普通にそのあたりにいて、普通にその学校に通う初々しい二人のやり取りがとにかく微笑ましい。彼ら・彼女らが入学するよりもずっと前から存在する学校同士の軋轢にも負けず、いろいろな壁を乗り越えて、少しずつ距離が近づく様子から目が離せない。

薫子がむっちゃかわいいのはもちろん、凛太郎もドがつくピュアさでかわいい。
アニメ化よりもドラマ化しようぜ、って感じの作品。

私のことをよく知る人は「これが今年最も"癖"に刺さったのでは」と感じていただけると思います。


■ 恋と千里眼と青二才

恋と千里眼と青二才

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「ヤンマガWeb」にて連載されていました。
全2巻で完結済み。作者は御家かえるさん。

未来を見通す「千里眼」を持つエスパーJKと、そんな彼女にデレデレのショタ(と言っても男子中学生)。ファーストコンタクトでは彼女と少年は未来で結婚するはずだったのだが、その後ふたりで過ごしていくなかで起きる様々な些細なきっかけで少年の未来像がどんどん変わっていき、はじめに見通したものとはかけ離れたものになっていく……。その未来に揺れ動く彼女と少年の恋の行方は?

なるほどなるほど~って読んでいたら全2巻で完結した。話中で未来がいともたやすく、ころころと変わっていくので、次の話でどう軌道修正するのか?そもそもできるのか?といった感じで楽しめます。途中で新キャラが出てきはするものの、あくまでもエスパーJKと少年のふたりの狭い世界を描いた作品なので、全2巻で完結したのはちょうどいい塩梅だったかもしれない。無駄なく綺麗にまとまってます。
特別何かが新しいとか、そういうものはあまりないけれど、デザインやまとまり具合等すべてひっくるめて個人的にむっちゃ好きなお漫画でした。

……あと、千里眼を第3の目としておでこへ配置した作者は何かしらの賞を受賞するべき。
これによってどのページでも常に金髪おでこを拝むことができる。
これはまさしく天才の所業である。ありがとうございました。


■ ぷにるはかわいいスライム

ぷにるはかわいいスライム

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

ウェブコミック配信サイト「週刊コロコロコミック」にて連載中。
現在第2巻まで発売中。作者はまえだくん。

挙げたら負けかなと思った。でも勝てなかった。
はい、インターネットの大きな子どもたち(コロコロキッズ)みんな大好きぷにる。

コロコロ初(ほんまか)のラブコメとして始まった本作ですが、ただそういう話題性だけでなく、ラブコメ漫画としてちゃんと面白い。そんなところも面白い。新キャラやぷにるの新フォーム(言い方)が次々と出てきますが、そのどれもがコロコロらしさを保ちつつも、作者の癖(へき)がダダ漏れで実に素晴らしい。
定期的に「ホビー好き」(読み:コロコロキッズ)、「うんこちんちん」(読み:コロコロコミック)、「メンタル小学生」(読み:メンタルコロコロキッズ)といった、忍○と●道じみたルビが振られるのも面白い。

いろいろ読み漁った果てで、まさかうんこちんちん(コロコロ)キッズの頃に読んでいたコロコロコミックに戻ってくるとは……。
それはそうと、カビぷにるください(癖)


■ 異世界猫と不機嫌な魔女

異世界猫と不機嫌な魔女

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「やわらかスピリッツ」「マンガワン」にて連載中。
現在第3巻まで発売中。作者は柏葉ヒロさん。

むっちゃデカい猫と孤独なおばちゃん魔女の叙情ファンタジー。

これは、ねこちゃんの異世界転生。
その昔、魔王を滅ぼし世界を救った偉大な魔道士だったが、平和な世界の訪れと共にそんな功績も忘れ去られ、挙げ句腫れ物扱いまでされてしまう。いまでは人里離れた森のなかで静かに生活を送るそんな彼女が人生最後の召喚として呼び出したのは……むっちゃデカいねこ。とにかくデカい。家のドアを開けたらねこの毛に埋もれるレベル。

なんとこの世界、ねこという概念が存在しません。なんて世界だ……。なので、召喚されたねこは"得体の知れないモンスター"なのです。そんなモンスターと「魔女」として恐れられる老婆、互いにとって決して生きやすいとは言えないこの世界で、寄り添いあいながら生きていく一人と一匹を中心に物語が展開していきます。

第1巻のまとまり具合が非常によくて、これで終わりかと思うくらい。ここで終わっとけば、なんてことは全くなく、第1巻の感触がよかったらその先も十分楽しめると思います。


■ 廃バスに住む

廃バスに住む

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「WebComic アパンダ」にて連載中。
現在第3巻まで発売中。作者はイチヒさん。

超超超個人的に好きな作品。

住んでいた部屋が雨漏り修繕のために出なければならなくなったむちゃくちゃマイペースで美人な教師。そんな彼女は学校のすぐそばにあった廃バスを見つけ、そこに住み着くお話。

あまりにもタイトル通り。あまりにも緩い。廃バスに女性がひとりで住むだなんて大きな事件が起きそうだけれども、そんなことは全くなく。生徒と一緒に勉強したり、廃バスのなかで見つけたゲーム○ーイでポ○モン的なゲームを遊んでみたり、外で肉を焼こうとしてみたり……。
小さな頃に自分たちしか知らないであろう空間や秘密基地で遊んだ、あの日の空気のにおいを懐かしめる……かもしれない。

そんな雰囲気を楽しむアンビエント生活お漫画。


■ 鍋に銃弾を受けながら

鍋に銃弾を受けながら

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「コミックNewtype」にて連載中。
現在第2巻まで発売中。原作は青木潤太朗さん、漫画は森山慎さん。

「治安の悪い場所の料理は美味い」

これは、釣り好きで世界中のあちこちを旅した作者の実体験に基づくノンフィクショングルメリポート漫画。ノンフィクションなんですよこれ。
作中に登場する美少女はすべておっさんですが、二次元の過剰摂取によって脳が破壊された作者の幻覚により、周囲すべての人が美少女に見えてしまうため、登場人物は皆美少女として描かれています。何を言ってるんだ?

危険地帯に赴く……と言っても、たとえば紛争地域のような銃弾が飛び交っているような意味での危険地帯ではなく、他所の国から来た旅行者が夜中に一人で歩いてたら危ないぜ的な危険地帯です。グランド・セフト・オート的な感じ。
そんなロケーションやおっさん的美少女の楽しさもあるのですが、肝心のグルメリポートの部分がかなりしっかりしています。毎話、その話に出てくるヤバ地域めちゃウマ料理レシピを丸ごと1~2ページ使って紹介していたり、味のたとえ等がすごくわかりやすく、その料理についての情報がスッと入ってくるし想像もしやすい。アマゾンのジュースむっちゃ飲みたい。
ただただかわいい女の子がおいしい料理を食べて、恍惚とした表情を浮かべるような作品とは全く違う。たくさんの人の目にとまってほしい作品。

ちなみに今のところ、鍋に銃弾は受けていない。



今年も最終的にそれなりの数になってしまった。仕方ないね。

これが既に厳選されたリストですが、このなかでも更に、特に、「せめてこれだけでもいいから読んでって」のを挙げるなら、『フールナイト』『あおのたつき』『薫る花は凛と咲く』『鍋に銃弾を受けながら』かな。
あいも変わらずジャンルがてんでバラバラですが、そんな感じで2022年に読んだなかでよかったやつでした。

余裕があったら、過去挙げた作品のなかから「いまも継続してむっちゃおもしろいやつ」をまとめたりしたい……。



今年もKindleにカート機能が実装されなかった。
どうして……。

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2022.10/02(Sun)

彼女が彼女である限り / Inori Minase LIVE TOUR 2022 glow in 横浜アリーナ day.2022/10/01

Inori Minase LIVE TOUR 2022 glowの神奈川公演に行ってきた、その感想的な何か。

ライブ終わって帰ってきて寝ながら書いてる。
ライブ終わった直後って最後の曲何歌ったかくらいしか思い出せないのに、テキストエディタを開いた途端すべてを思い出せる不思議。本作ってた頃の癖かな。

そんな本はここで頒布されています。(宣伝)



今回は一曲ずつ触れるのではなく、全体的な話のみにとどめます。

ここ数年の間、オンラインライブやシングルタイトルを冠する公演はコンスタントにありましたが、アルバムを引っ提げてのツアーは『Catch the Rainbow!』以来となるため、実に約3年4ヶ月ぶり。横アリでの単独パフォーマンスもこれで3度目。

今回のライブを経て、アルバム収録曲の全体的な印象や個々の感情は、(別になにか悪い意味では全くなく)初聴のときのものと大きく変わらなかった。「これライブで聴いたら大化けしたわ」みたいな曲は特になかったと言えば伝わるだろうか。と言っても、それはそうだろうと思っていたので、むしろ安心したところが大きかった。
↑の初聴のときにも書いたけれど、今回のアルバムって過去イチで今の"水瀬いのり"という人物そのもの、人間味に溢れた一枚だったと思うんです。それってこれまでのアルバム、特に『Catch the Rainbow!』との決定的な違いで、あれは"聴いてくれるみんな"からその場で届けられるものをはめ込む部分が明確に開けられていた盤とそれを完成させる虹に一色加える公演でした。
それに比べ今回は「1st~3rdで広げたもの・見つけたものをたしかな礎として、自分自身をもう一段上に引き上げた」盤そのものの世界をしっかりと、他の誰でもない彼女の手で更に昇華させる公演であったと感じた。アルバム収録曲以外の曲も含めいろいろなカラーの楽曲がありながらも、ずっとリラックスして歌えていたように見えました。なんだか、いい意味で気張っていないというか、アーティスト・水瀬いのりがこのアルバムをもってしてひとりの人間としての水瀬いのりと完全に溶け合ったというか。声優、アーティスト等それぞれが特別でそれぞれが個々に立っているのはもちろんだし、手をつないで存在しているなんてのはもっと当たり前のことだけれど、なんかそうじゃなくて、"重なった"なって……。

次の大きなイベントは来年の町民集会。
この日とはまた違ったリラックスした彼女を見られるのが嬉しい。
目の前で動いてくれてありがとう。

彼女が彼女である限り、きっと大丈夫。
"なんとなく"そんな感じがした。



……
……
……



で、さ。(姿勢を崩して酒を片手に)
overtureから始まって僕らだけの鼓動の歌い出しでいのりさんの姿が見えた瞬間の、あのなに、一曲目で動いてるいのりさんが目から入ってきて脳がピキーンってなるあの感動まじでなんであんな嬉しくなるの。あ今の目から~のとこはギアスかけられたときの感じで。全身の臓器がワッ!って湧き上がるあの感覚だよ。ああ動いてる生のいのりさんだヒャッホホホってやつ。衣装ね。最後のライブTを除けば全部で4着あったけど、一番好きなのは最初の帽子とチェック柄の衣装。おでこ。ふふっ、かわいいね。4着中3着で肩出てたのなにえぇんかあんなのまったく。おでこ。皆さんはかっこよ系のときの黒い衣装が好きなんですってね。衣装ってか髪型か。わかるよ。てかそうあの衣装のとき、かっこよ系の曲を歌ったあたりで、トロッコでリフターに移動して歌ったシーンあったじゃないですか。移動したことで自分の席的にあのタイミングで実質最前みたいな位置になったのですが、いのりさんがステージ側ではなくて会場後方を向いて歌っていたときに、「いのりさんを真後ろから見る」というなんともレアな光景が見られたわけで。いや、かわいいですね…………後頭部が……。あの衣装のときの髪型も合わさってのものか、いや違うなとにかく後頭部がかわいかった。まる~いって。この文章怖くなってきた。最後の白衣装ほんま、え!?女神!?!?!?お…おお!!驚いた…!!いのりさん…いのりさんだ!!間違いない。最近バンド紹介のインストが既存曲のアレンジを交互にプレーしてるけど、また昔みたいなみっちー作編曲のオリジナルインストが聴きてえ。昔プレーしてた曲はベースの島本道太郎さん作編曲やで。We Are The Musicの圧倒的フロア掌握感。やっぱり俺たちのTAKU INOUEなんだよな。サビですごい一体感を感じる。今までにない何か熱い一体感を。風色Letter……なんだろう吹いてきてる確実に、着実に、俺たちのほうに。Melty night座って歌うのずるくないですか?夏の曲ちゅてイヤ~~~夏夢確定演出ありがとうございま~~~すからのきーぃっとふーたりなつのとちゅーではいやいいんだけど悔しい!てなった。夏夢、ブルコンのツアー以降やってないんですよ。なんとかなりませんかね。書いてて泣きそうになってる。えぇ、夏夢なんですよ。夏夢入ってるアイマイモコとかいうアンセムレコードやばい。ライブと関係ないこと書きすぎてる。ときにキングさんよ、八月のスーベニアがあって十月のハッピーバースデーがない(1年ぶり2度目)のはどういうことなんです?ねぇ?うぅ……ままえぇわ。十月のハッピーバースデー最高でしたね。ふふっ。表の最後はglow。これ誰にも言ってないというか、聴くときに毎回むっちゃ気になったら迷惑だなと思って言ってなかったんですけど、glowの歌い出し直前にあるズィーって音ドチャクソ好きなんですよね。27秒くらいのとこ。気になったらごめん。あれを横浜アリーナのサウンドシステムを通して聞けた喜び計り知れない。んぅ~これこれってなった。世界中であの瞬間あの音きいて大喜びしてたの自分だけかもしれん。でもパレオトピアの「まだそこにいるんでしょう」から音が爆発して襲ってくる快楽は多くの人が気持ちよくなっていたはず。ラスサビから入ってくるあのおっっもてぇディストーション、生だと3億倍エグい。胃の底にクッソ響く。パレオトピア15回くらいやるライブまじでやってほしい。栁舘周平曲オンリーライブでもいい。Shuhei Yanagidate featuring Inori Minase LIVE 20XX - NeoPareoTopia -頼む。勝手にライブタイトルまで幻視し始めるのはこの宇宙の悪い癖だ。八月のスーベニアのバックスクリーンに流れてた映像、歌詞の"ジニア"が出てきたタイミングでちゃんとお花が映ってたの気づきました?あれがジニアです。見てなかったらBDでもう一度見てね。スタンドマイクが出てきたということは~?でよっしゃWill!ってなったの自分だけ?そっか。好きなんですよねWill。今を僕らしく生きてくためにほんま好き。だけど、未だに武道館のときに受けた、今を僕らしく生きてくために Extended Mixの気持ちよさに囚われてるから、マジでOriginal Mixに満足できない体にされてる。あのアウトロが一生続くアレンジのことね。歴代1位くらいに気持ちよすぎて、あの日帰って音源編集して自分で楽しむ用のMix作った程度には好き。だから普通にアウトロが終わると「あ……」ってなる。それが当たり前なんだけど、いつかまたあれをききてえなぁ。でもそういう経験や思い出が増えるのもライブなんだよな。おでこ。コイセヨオトメでいのりさんがピースするタイミングあるじゃないですか。あのときギターとベースの誰か(要は立ってるメンバー)がたまにピースに合わせて足ぴょんって伸ばすのむっちゃ好き。知らん?CtRのライブBDとかでもたしか映ってたと思うから見てほしい。みっちーの足ぴょん尊すぎる、BIG LOVE。2022年10月1日は、harmony ribbonで泣いた日が増えた記念日。たとえ困難が続いて声の出せないシンガロングが繰り返されたとしても、俺たちは心のなかで一緒に歌うからよ……。ありがとうInori Minase LIVE TOUR 2022「glow」。いいライブでした。おでこ。



Inori Minase LIVE TOUR 2022 glow in 横浜アリーナ
day.2022/10/01

SETLIST

<Opening>
M-01. sunrise glow(overture)
M-02. 僕らだけの鼓動
M-03. Step Up!
M-04. Catch the Rainbow!
<MC-1>
M-05. Wonder Caravan!
M-06. 風色Letter
<バンドメンバー紹介>
<Kitty Cat Adventure (Instrumental Band Arrange)>
M-07. We Are The Music
M-08. Melty night
<MC-2>
M-09. 夏の約束
M-10. 八月のスーベニア
<Short Movie>
M-11. REAL-EYES
M-12. HELLO HORIZON
M-13. Starry Wish
<MC-3>
M-14. 僕らは今
M-15. 星屑のコントレイル
M-16. パレオトピア
M-17. 心つかまえて
<MC-4>
M-18. ココロソマリ
M-19. glow
<MC-5>
EN-01. 今を僕らしく生きてくために
EN-02. コイセヨオトメ
<MC-6>
EN-03. Starlight Museum
<MC-7>
WEN-01. harmony ribbon

fin.


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2022.07/20(Wed)

ただの感情の一筆なぐり書き / 水瀬いのりさん 4thアルバム『glow』

いのりさんの4thアルバム『glow』が本日発売されました。
ドンパフおめでとうー。

これは、アルバム初聴一周目の最中にリアルタイムに唸りながら書きなぐった、ただの新鮮な感情の羅列。
まとまってません。


世界がなんともいろいろ難しい状況になったこともあり、ライブは少し前から戻りつつありますが、こうして多くの曲をパッケージングした形を世に放つのは実に3年ぶり。
今回のアルバムの最古となるシングル曲は『ココロソマリ』となるわけですが、それも2020年2月リリース。
たしか、2019年の11月頃にタイアップ作品の先行上映を映画館へ見に行ってそこで初めて聴き、「こういう曲をA面に切れるようになったんだなぁ」と妙なところで感動した記憶があります。

そんな久々のアルバムは、ある種リスタートのようなもの、こっから新しく突っ走ってくぞみたいな前のめりぎみな一枚になるのかなとぼんやり思ってましたが……そんなことない、思ったよりもかなり優しい一枚でした。

全体的に歌い方が抑えめというか、いい意味で起伏が少ない。穏やかな波を受けているような気持ちになる。
『sunrise glow~僕らだけの鼓動』と『We Are The Music』が特に特徴的。前者なんて開幕の曲で田淵作曲というのと、Instrumentalから繋がる構成が明らかにライブを意識してるなとリリース前からわかっていたので、ゴリゴリのロックで爆発させてくるのかと思ったけれどそんなことはなく、実際にはさぁこれから楽しい音がたくさん出てきますよみたいな、次々料理を取りたくなるような気持ちになる曲だった。Cメロで急にむせ返るほどの田淵節が一気に溢れ出てくるところが面白い。彼この展開というか進行好きだよな。

『We Are The Music』もフロアど真ん中でずっと踊ってるというよりは、最初は壁に寄りかかって横揺れしながら飲んでたけど、だんだんアツくなってきて盛り上がっちゃうみたいな高揚感がある。でも、音とボーカルは常に一定のバランスを保っていて、そんななか体の揺れをじわじわ変えてくる展開づくりで沸かせてくる。このあたりの手腕はさすがTAKU INOUEだなぁと思わせられる。起伏が少ないのに、歌い方から楽しさが伝わってくるってすごくないですか?これが音楽ですよ。We Are The Music。
この曲聴けば聴くほどもっといろいろ語りたくなる。ならん?

続く『風色Letter』が良すぎて。
いいよなぁ。ほんといい。今回のアルバムで一番好きかも。
とてもわかりやすい古き良きミドルテンポJ-POPという感じなんですが、『We Are The Music』から続けて聴くと、火照った体を涼風が吹き抜けていくような感覚がして、非常にいいクールダウンポイントになってる。00年代くらいに机に突っ伏して寝ながら聴いてたラジオで流れてた気がする(歴史改竄幻視)
いやほんま『風色Letter』良すぎん?ものすごい直球って感じの曲、すきだ。
『風色Letter』を語る会したい。

『八月のスーベニア』もやはり過去の同氏の曲に比べたら抑えめ。でも、それが歌われてる情景にマッチしていてなかなかエモい。一ヶ月後くらい、8月末~9月頭頃にまた聴きたくなる。
お。歌詞に出てくる「ジニア」はお花ですね。百日草のことです。このお花は名前の通り開花期がかなり長くて、春から秋まで楽しめるお花のひとつなんです。その特徴に由来してか、代表的な花言葉は「遠い友を思う」や「別れた友への想い」といった、時間の経過に関するもの。それを念頭に、もう一度歌詞を読んでみてください。きっと解像度があがると思います。
花の名前が出た途端急に饒舌になったね。仕方ないね。

テンポアップしていくゾーンの締めを飾る新曲『パレオトピア』。毎度おなじみ(だと勝手に思ってる)栁舘曲ですが、なんとまぁいろいろな意味で難しい曲だこと。こういう明るく強めのアレンジで、弱さを歌うのにオタクは弱いということをよくわかっていらっしゃる。おれは!!!!弱いっ!!!!(ドン)
弱さをうたう控えめなアレンジの1番から打って変わって、少しずつ立ち上がっていきながらダンサブルに展開する2番以降の対比がむっちゃ物語していていいんだよな。最後の2行が救済って感じで終わるのも心地がよいよね。救いはあります。

トリを飾るは表題曲、『glow』。
これは間違いなく“抱擁”です(キモオタクフェイス)
いろんな作品でよくあるじゃないですか。なんかこう、自分の後方少し上の方からふわって天使みたいのが覆いかぶさるような構図。曲がそんな感じで降ってきた。天使……?天使だな。私にglowが舞い降りた。わかる。
全景を聴いたときにそんな気持ちと一緒に、「これはもう抱擁や……」と。うん。成長したなぁ(謎目線)
輝きは輝きでもビカビカした光のような眩しいものや神々しいものではなく、本当に何気ない日常のすみっこに転がってるもの、みたいな……地面に落ちた木漏れ日がハートの形に見えてしあわせ~みたいな……何書いてんだろうな……なんかそういう、ちっちぇえけど必要・大切なものってあるじゃないですか。そういうやつですこの曲は。やは~。
表題曲であり必須栄養素。ぼくはこの曲を聴いてニッコニコです。
今回のアルバムが前述のような音楽的優しさに満ち満ちた形になったのも大きく納得がいく、表題にふさわしい曲。
A~Bメロのメロディラインまじで好き。涙出そうになるくらい刺さる。



4thアルバム『glow』。
アルバムとして聴いたとき、今までで一番好きなアルバムかもしれない。
なんかいままで一番自然体なアルバムというか、キティキャとかシュビドゥワみたいなよそ行きの曲がない、THE・本人みたいなアルバムだった気がする。
曲単体で見ていくと新しい一面だったり、こうきたかーみたいのも確かにあるにはあるのですが、今回はそれよりも「1st~3rdで広げたもの・見つけたものをたしかな礎として、自分自身をもう一段上に引き上げる」みたいなものを強く感じた。Overtureが入ってるのもそう感じさせる要因のひとつだと思う。
彼女ってわりと昔から、私(水瀬いのり)はなにがどうあってもこうなんです、はい、みたいなところあるじゃないですか。4枚もアルバム出しても、やっぱりそういう根っこの部分変わってないんですよ。安心するんですよね。
それでいて、当時では歌えなかったようなものもしっかりと見せてくれていて、『glow』(曲)を聴き終わる頃には「ここから先もここに在りたいなぁ」と思わせてくれたのは嬉しかった。
あーそう、聴いていて全体的に“嬉しかった”んだよな。うん、嬉しいな今。
なんかものすんごい抽象的な話でアレなんですが、心が嬉しかったんだ。

じゃあ、もっかい聴いてくる。
皆さんもどうぞ。

ここから各種配信サービスで聴けます。





あ、『Melty night』は大人になってから聴こうね!


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