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2022.12/27(Tue)

このお漫画めっちゃよかったよ2022special

待たせたな。
今年もグッドお漫画フェスのお時間です。
R氏だよ。

今年読んだお漫画で「あーこれめっちゃいい」ってなったやつをフンフンと置いていくよ、の2022年specialバージョンです。
気づいたら3年目、3回目です。
やったね。

いまからでも手を伸ばしやすいよう、なるべく発行巻数が少ない作品を選んだよ。
2022年版と言っても、2022年に連載開始・第1巻が発売したものだけというわけではなく、2022年に新しく読んだ・積みを崩したなかでよかったものを選んでるよ。
掲載順に意味はない……けれど、ある程度ジャンルや雰囲気で固めて並べてはあるよ。

以降、記事内に出てくるリンクにはすべてアフィリエイト等は無いので、気になったら気軽に反射でポチポチしていこう。
※ Kindle以外のストアリンクはお手数ですが、各自検索のうえお探しください。

・前のやつ
2021年版:このお漫画めっちゃよかったよ2021special
2020年版:このお漫画めっちゃよかったよ2020special


( -v-)...INDEX...
01. フールナイト
02. あおのたつき
03. 煩悩☆西遊記
04. 税金で買った本
05. 妖精のおきゃくさま
06. ブレス
07. ひかるイン・ザ・ライト!
08. 誰何 Suika
09. 薫る花は凛と咲く
10. 恋と千里眼と青二才
11. ぷにるはかわいいスライム
12. 異世界猫と不機嫌な魔女
13. 廃バスに住む
14. 鍋に銃弾を受けながら




数が多いので簡潔に。


■ フールナイト

フールナイト

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「ビッグコミックスペリオール」にて連載中。
現在第5巻まで発売中。作者は安田佳澄さん。

ぶ厚い雲に陽の光を遮られた数百年後の未来の地球。
ほとんどの植物が枯れ、酸素も薄くなった、冬と夜ばかりが繰り返されるこの世界で人々は「人を植物に変える技術」を開発。
光も酸素も薄い、先の見えない絶望のなかで人として生きて死ぬか、それとも人であることを辞め、苦しみを捨てて植物として新たな世界を生きるか……そんな世界と人々の物語。

前述の後者を選択した、かつて人であった植物が発する"声"を聞くことができる特殊な力を持つ主人公がその能力を買われ、「人を植物に変える技術」を扱う組織・施設の一員となり、様々なケースやそれを起因とする事件に巻き込まれていきます。
世界観や国の制度と国民の対立、生きるのに必須なものが不足した状況、貧困等など……かなり重苦しい設定や雰囲気が盛りだくさんですが、ストーリーがとにかくおもしろく、ぐいぐい読み進められます。かなり現実的な終末世界で、もがきながら生きようとする人々の様子がリアルに、かつ漫画的にもおもしろく描かれています。
今年イチ「とんでもねぇ新人が出てきた」と思わされた、もっと大きな話題になってほしい作品。ぜひ読んでほしい。


■ あおのたつき

あおのたつき

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「マンガボックス」にて連載中。
作者は安達智さん。
電子書籍版(現在第9巻まで)と紙のコミックス版(現在第7巻まで)で巻数が異なるので、特にオンラインで購入する際はよく見て気をつけてください。

江戸最大の遊郭、吉原。
生者と死者の情念が渦巻くこの街で売れっ子の遊女だった"あお"は、気がつくと見知らぬ神社に迷い込んでいた。
その社は様々な過去を背負った、霊験のご利益を求める者のみが辿り着く、浮世と冥土の狭間、『鎮守の社』。
そんな魂を導き、救うために、宮司の楽丸とともに、"あお"は数多の人生を紐解いていく。
それが、"あお"のたつき(生計)。

吉原や遊女、浮世と冥土の狭間といったキーワードから結構重苦しいダークな作品かと思われるかもしれませんが、たしかに出てくるわだかまりは重いものが多いけれども、そういったものはあまり感じられない。
吉原があった時代の綺羅びやかな空気感や情景、それに対して暗く苦しい部分、その両方を漫画的おもしろさに落とし込んでいます。
古き日本の風景描写の描き込みや、モノに合わせて変わる画風、ふきだまる負の情念の描写等、読んでいて視覚的にも隅々までとてもおもしろい。それでいて全体的にわりとポップめな作風ですが、江戸時代に実在した人物の話なんかも少し出てくる等、様々な時代考証等もしっかりしていて、次はどんな話だろうとワクワクしながら楽しめます。

ぜひともお手にとっていただきたい。


■ 煩悩☆西遊記

煩悩☆西遊記

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「サンデーGX」にて連載中。
現在第5巻まで発売中。作者はクリスタルな洋介さん。

孫悟空・猪八戒・沙悟浄をお共に、真の救済が記されてる経典を得るため天竺を目指す三蔵法師。
その道程で三蔵法師に次々と……ドスケベな試練が襲いかかる!!!!!
仏の道に生きる三蔵法師にとって、貞操を失うということはそれ即ち死を意味する。
三蔵法師は降り注ぐドスケベ試練に負けず、煩悩に打ち克ち、貞操を守り抜けるのか????!?!?!?!?

……。
……?
はい、見ての通り『西遊記』ベースの作品です。どう見ても『西遊記』です。
ドスケベな漫画ではあるのですが、正直これむちゃくちゃおもしろい。
エロ漫画では決してないです。これは強く言いたい。
男子中学生が大喜びしそうな怒涛のスケベ展開が次々起こり、煩悩まみれの三蔵法師はいともたやすく射……発狂寸前に追い詰められますが、その過程や結果に原作『西遊記』へのパロディやリスペクトが多々あり、それがかじった程度ではなくかなりしっかりしています。
読み進めていくとどんどんわかっていくのですが、作者の『西遊記』への理解度がやばい。
恐ろしいまでに知り尽くしてるからこそ描ける内容だと感動すら覚える。

『西遊記』をベースにした作品ってどうにも最後まで熱が続かないというか、残念な感じになりがちな気がするのですが、これは最後までしっかりスケベで哲学的にも原作的にも楽しめそうな予感が初めてしています。

『西遊記』へのリスペクトと理解がとてつもないのは間違いないのですが、ちょいエロ作品であることには変わりないので、その手のものに抵抗がなければぜひ読んでみてほしい。
ふざけているように見えて、実はかなり高度な次元でまとまり、考え込まれた作品です。


■ 税金で買った本

税金で買った本

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「ヤングマガジン」にて連載中。
現在第5巻まで発売中。原作はずいのさん、漫画は系山冏さん。

図書館のお仕事系漫画。

ヤンキー・石平くんは小学生ぶりに訪れた図書館で、10年前借りた本をまだ返却していないことを指摘される。その指摘をきっかけに図書館に通うようになり、図書館で働く人々と触れ合ううちに通うどころか働くことになる。

図書館のわりと突っ込んだ裏側がいろいろと見えてくる。「そうなんだ」っていう図書館にある本の取り扱いが出てきたりと、地味に勉強になる。
作者やその友人らの体験談なんかも本編やTIPS等に組み込まれているので、図書館のお仕事がコミカルに描かれてはいるけれど、その大変さが伝わってくる。
どこにでもクソ客はおるんやなぁ……(それはそう)
それはそれとして人間ドラマ的な部分もしっかりおもしろくておすすめ。

去年のまとめを書いた直後に読んで、これはいいなぁと思ってからちょうど一年くらいが経過しましたが、以降の続刊でもその良さは衰えず。ぜひどうぞ。


■ 妖精のおきゃくさま

妖精のおきゃくさま

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「Webアクション」にて連載されていました。
もしかしたら今後も不定期連載あるのかも?
全2巻で完結済み。作者は脇田茜さん。

ちょっと変わったお仕事系漫画。

洋服やアクセサリーの製造・販売業を営む主人公の前に、不思議な妖精が現れる。
妖精はアサガオを手に、「このお花で洋服を作ってほしい」とお願いし、ふたりで妖精用サイズの洋服を作ることから、綺麗で華やかな洋服をめぐる、人間と妖精の心温まる交流の日々が始まるお話。

1巻完結型で、1冊毎にお話としてはまとまっています。
妖精さん周辺の描写をメインに主人公と妖精さんの関係を、2巻では妖精さんが主人公だけでなく外の世界の人間(子ども)と出会い、触れ合うことで広がる世界を中心に物語が描かれています。心理描写はもちろん、服飾の細かい描写もとても繊細で、とても優しい作品に仕上がっています。
どちらの巻でも妖精さんが健気でまっすぐでとてもかわいらしい。
暖かい気持ちになれるおすすめの一作。


■ ブレス

ブレス

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「少年マガジンエッジ」にて連載中。
現在第2巻まで発売中。作者は園山ゆきさん。

メイクが好きでメイクアップアーティストになる夢を持っていた元モデルの男子高校生・アイア。彼は同じクラスの、自分に自信がなく引っ込み思案な冴えない女子高生・炭谷純とともに学園祭のコンテストに出場することに。周囲は当然、アイアにモデルを期待するが、その役割を入れ替え、普段クラスでは見せない純の魅力をメイクで引き出し学園祭の舞台へ挑みます。それをキッカケにそれぞれのかつての夢や未来に向かっていく、服飾の世界を舞台にした青春物語。

それぞれ秘めたる想いや情熱はたしかにあれど一人では諦めていたものを、他の誰かとの出会いが変えていく。その姿に力をもらえる、とても熱量の籠もった作品です。
コンプレックスすら武器に変え、マイナス同士をかけ合わせてプラスにするタイプ。メイクというなかなか珍しい題材ですが、いろいろな舞台、世界、人に出会い、多くを目の当たりにすることで切磋琢磨していく様子が力強く描かれており、全く知らない分野でもすんなり読めると思います。

まだまだこれから、この先の展開が楽しみな一作です。


■ ひかるイン・ザ・ライト!

ひかるイン・ザ・ライト!

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「漫画アクション」にて連載されていました。
全4巻で完結済み。作者は松田舞さん。

アイドルを目指すオーディション・サバイバル、ここに開幕!

銭湯を営む家庭に生まれたごくごく普通の女の子・荻野ひかる。彼女はいつも銭湯を掃除しながら、モップ片手に歌うことが大好きな中学三年生。そんな彼女を中心に、有名な大所帯グループでアイドルをしている友人であり幼馴染の西川蘭、世界的プロデューサーのM・葉山をキーに、一大オーディション「ガールズ・イン・ザ・ライト」が始まり、アイドルとしてデビューするまでの物語。

声量がずば抜けて大きい以外は特に秀でた部分はないけれども、彼女の情熱や夢に向かって努力するその様子の描写がうまく、またテンポがとにかくよく、気持ちよくライトに読めます。
現実でアイドル戦国時代と言われた時代のその先。ごく近代のアイドルとそれを目指す人々の姿を描いたような、そんな作品。
よくある(?)ドロドロした闇や業界に焦点を合わせたような内容ではなく、その名の通り、光のなかで輝く、目を閉じてもまぶたの裏に残るひかる存在が主となる原石発掘タイプの、オーソドックスなアイドル作品です。


■ 誰何 Suika

誰何 Suika

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「COMICリュウ」にて連載中。
現在第1巻が発売中。作者はつばなさん。

待望の最新作もやっぱり狂っていた(安心)

「告白に失敗したら存在が消える」という謎の怪現象が若者の間で大流行。むっちゃモテる主人公のあやかちゃんは今日も告白をお断りし、無事男子を消滅させてしまう。怪奇現象が起因となって起きていることは、ほんわかしていますが実のところ死に近い。でも周りは「あーあまたやっちゃった」くらいの感想。この作品ではそんなことはあくまで日常の範囲内。

そんな怪現象解決のカギを握るのは、「自分がアイドルになって、推してもらうこと」。その理由は作中にあります。紆余曲折というほどのことはないけれど、アイドル部を設立し、5人の女の子たちはアイドルを目指して、やれるだけのことをやって頑張る!
そんな、かわいさとポップさで隠しきれない狂気に満ち溢れたアイドルモノです。正直この先どうなるのか全くわからない。

だって、つばな作品だもの。
これぞ、つばな作品。

PO!


■ 薫る花は凛と咲く

薫る花は凛と咲く

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「マガジンポケット」にて連載中。
現在第5巻まで発売中。作者は三香見サカさん。
年明けすぐ(2023年1月6日)に第6巻が出ます。

バカが集まる底辺男子校・千鳥高校と、由緒正しきお嬢様校・桔梗女子。隣接するこの二つの高校に通う、強面で物静かな千鳥高校の紬凛太郎と、凛太郎の実家のケーキ屋手伝い中にお客として来ていた桔梗女子の和栗薫子。そんな、近くて遠い二人が織りなす青春学園物語。

千鳥側の主人公は特別ものすごいヤンキーだったり、対する桔梗側の主人公は超絶高嶺の花なお嬢様……というわけでは全くなく、いい意味で双方タイプは違えど、とても素朴。そんななんでもない、普通にそのあたりにいて、普通にその学校に通う初々しい二人のやり取りがとにかく微笑ましい。彼ら・彼女らが入学するよりもずっと前から存在する学校同士の軋轢にも負けず、いろいろな壁を乗り越えて、少しずつ距離が近づく様子から目が離せない。

薫子がむっちゃかわいいのはもちろん、凛太郎もドがつくピュアさでかわいい。
アニメ化よりもドラマ化しようぜ、って感じの作品。

私のことをよく知る人は「これが今年最も"癖"に刺さったのでは」と感じていただけると思います。


■ 恋と千里眼と青二才

恋と千里眼と青二才

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「ヤンマガWeb」にて連載されていました。
全2巻で完結済み。作者は御家かえるさん。

未来を見通す「千里眼」を持つエスパーJKと、そんな彼女にデレデレのショタ(と言っても男子中学生)。ファーストコンタクトでは彼女と少年は未来で結婚するはずだったのだが、その後ふたりで過ごしていくなかで起きる様々な些細なきっかけで少年の未来像がどんどん変わっていき、はじめに見通したものとはかけ離れたものになっていく……。その未来に揺れ動く彼女と少年の恋の行方は?

なるほどなるほど~って読んでいたら全2巻で完結した。話中で未来がいともたやすく、ころころと変わっていくので、次の話でどう軌道修正するのか?そもそもできるのか?といった感じで楽しめます。途中で新キャラが出てきはするものの、あくまでもエスパーJKと少年のふたりの狭い世界を描いた作品なので、全2巻で完結したのはちょうどいい塩梅だったかもしれない。無駄なく綺麗にまとまってます。
特別何かが新しいとか、そういうものはあまりないけれど、デザインやまとまり具合等すべてひっくるめて個人的にむっちゃ好きなお漫画でした。

……あと、千里眼を第3の目としておでこへ配置した作者は何かしらの賞を受賞するべき。
これによってどのページでも常に金髪おでこを拝むことができる。
これはまさしく天才の所業である。ありがとうございました。


■ ぷにるはかわいいスライム

ぷにるはかわいいスライム

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

ウェブコミック配信サイト「週刊コロコロコミック」にて連載中。
現在第2巻まで発売中。作者はまえだくん。

挙げたら負けかなと思った。でも勝てなかった。
はい、インターネットの大きな子どもたち(コロコロキッズ)みんな大好きぷにる。

コロコロ初(ほんまか)のラブコメとして始まった本作ですが、ただそういう話題性だけでなく、ラブコメ漫画としてちゃんと面白い。そんなところも面白い。新キャラやぷにるの新フォーム(言い方)が次々と出てきますが、そのどれもがコロコロらしさを保ちつつも、作者の癖(へき)がダダ漏れで実に素晴らしい。
定期的に「ホビー好き」(読み:コロコロキッズ)、「うんこちんちん」(読み:コロコロコミック)、「メンタル小学生」(読み:メンタルコロコロキッズ)といった、忍○と●道じみたルビが振られるのも面白い。

いろいろ読み漁った果てで、まさかうんこちんちん(コロコロ)キッズの頃に読んでいたコロコロコミックに戻ってくるとは……。
それはそうと、カビぷにるください(癖)


■ 異世界猫と不機嫌な魔女

異世界猫と不機嫌な魔女

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「やわらかスピリッツ」「マンガワン」にて連載中。
現在第3巻まで発売中。作者は柏葉ヒロさん。

むっちゃデカい猫と孤独なおばちゃん魔女の叙情ファンタジー。

これは、ねこちゃんの異世界転生。
その昔、魔王を滅ぼし世界を救った偉大な魔道士だったが、平和な世界の訪れと共にそんな功績も忘れ去られ、挙げ句腫れ物扱いまでされてしまう。いまでは人里離れた森のなかで静かに生活を送るそんな彼女が人生最後の召喚として呼び出したのは……むっちゃデカいねこ。とにかくデカい。家のドアを開けたらねこの毛に埋もれるレベル。

なんとこの世界、ねこという概念が存在しません。なんて世界だ……。なので、召喚されたねこは"得体の知れないモンスター"なのです。そんなモンスターと「魔女」として恐れられる老婆、互いにとって決して生きやすいとは言えないこの世界で、寄り添いあいながら生きていく一人と一匹を中心に物語が展開していきます。

第1巻のまとまり具合が非常によくて、これで終わりかと思うくらい。ここで終わっとけば、なんてことは全くなく、第1巻の感触がよかったらその先も十分楽しめると思います。


■ 廃バスに住む

廃バスに住む

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「WebComic アパンダ」にて連載中。
現在第3巻まで発売中。作者はイチヒさん。

超超超個人的に好きな作品。

住んでいた部屋が雨漏り修繕のために出なければならなくなったむちゃくちゃマイペースで美人な教師。そんな彼女は学校のすぐそばにあった廃バスを見つけ、そこに住み着くお話。

あまりにもタイトル通り。あまりにも緩い。廃バスに女性がひとりで住むだなんて大きな事件が起きそうだけれども、そんなことは全くなく。生徒と一緒に勉強したり、廃バスのなかで見つけたゲーム○ーイでポ○モン的なゲームを遊んでみたり、外で肉を焼こうとしてみたり……。
小さな頃に自分たちしか知らないであろう空間や秘密基地で遊んだ、あの日の空気のにおいを懐かしめる……かもしれない。

そんな雰囲気を楽しむアンビエント生活お漫画。


■ 鍋に銃弾を受けながら

鍋に銃弾を受けながら

★ 第1話: ここで読めます

☆ 第1巻: Kindle

「コミックNewtype」にて連載中。
現在第2巻まで発売中。原作は青木潤太朗さん、漫画は森山慎さん。

「治安の悪い場所の料理は美味い」

これは、釣り好きで世界中のあちこちを旅した作者の実体験に基づくノンフィクショングルメリポート漫画。ノンフィクションなんですよこれ。
作中に登場する美少女はすべておっさんですが、二次元の過剰摂取によって脳が破壊された作者の幻覚により、周囲すべての人が美少女に見えてしまうため、登場人物は皆美少女として描かれています。何を言ってるんだ?

危険地帯に赴く……と言っても、たとえば紛争地域のような銃弾が飛び交っているような意味での危険地帯ではなく、他所の国から来た旅行者が夜中に一人で歩いてたら危ないぜ的な危険地帯です。グランド・セフト・オート的な感じ。
そんなロケーションやおっさん的美少女の楽しさもあるのですが、肝心のグルメリポートの部分がかなりしっかりしています。毎話、その話に出てくるヤバ地域めちゃウマ料理レシピを丸ごと1~2ページ使って紹介していたり、味のたとえ等がすごくわかりやすく、その料理についての情報がスッと入ってくるし想像もしやすい。アマゾンのジュースむっちゃ飲みたい。
ただただかわいい女の子がおいしい料理を食べて、恍惚とした表情を浮かべるような作品とは全く違う。たくさんの人の目にとまってほしい作品。

ちなみに今のところ、鍋に銃弾は受けていない。



今年も最終的にそれなりの数になってしまった。仕方ないね。

これが既に厳選されたリストですが、このなかでも更に、特に、「せめてこれだけでもいいから読んでって」のを挙げるなら、『フールナイト』『あおのたつき』『薫る花は凛と咲く』『鍋に銃弾を受けながら』かな。
あいも変わらずジャンルがてんでバラバラですが、そんな感じで2022年に読んだなかでよかったやつでした。

余裕があったら、過去挙げた作品のなかから「いまも継続してむっちゃおもしろいやつ」をまとめたりしたい……。



今年もKindleにカート機能が実装されなかった。
どうして……。

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